私はピアノが趣味。
実家から持ってきて部屋に置いているこの電子ピアノを、毎日弾くのが日課になっている。
小さいころからやっていることなので身体に染みついてしまっていて、
弾けないとなんだか気持ちが悪くムズムズする感じになってしまう。
でも社会人になってからはそう自由に弾けるわけでもない。
実家と違ってマンションだから騒音も考慮しないといけないし、時間の確保も難しい。
まさに今日なんかは残業で帰りが遅くなってしまって、まだピアノを弾けてない。
時刻は夜の11時を回っているけど、弾きたくてしょうがない。
お隣さんには申し訳ないけど、ちょっとくらいならいいよね。
私はそう自分に甘い言い訳をして、ピアノの前に座り音を奏で始める。
やっぱりこれがないと1日を終えられない。快感。
気持ちよく演奏をしていると、
壁からゴン、ゴン!と音が鳴った。
続けてゴン、ゴツッという音。
その音を聞いて、私はハッと手を止める。
やばい、お隣さんに壁ドンされちゃった。
なによ、確かに夜中にうるさくしちゃったけど、そんなに怒んなくても良くない?
めっちゃ怖いんだけど。
文句を言いながらも私はおとなしくピアノを弾くのをあきらめ、布団に入ることにした。
後日、お隣さんは遺体で発見された。

【意味怖】演奏 の解説

この子が演奏をしているときのお隣さんは、実は何者かに拘束され、声を出せない状態。
そこにピアノの音が聞こえてきたから、壁をゴンゴンと叩いて助けを求めようとしたんだね。
それを見た犯人はやめさせようと、咄嗟にお隣さんを壁に叩きつけたんだよ。(それがゴツッという音)
犯人はもともと殺す気だったのか、咄嗟のことで殺す気はなかったのかは分からないけど、
この子が助けてのサインに気づけてあげていれば…と思うお話だよ。
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