ある夏の日のこと。
僕は仕事から家に帰ってきた。
手と顔を洗い汗を拭き、部屋に入ってソファーに腰かけた瞬間、何かの違和感を感じる。
この部屋には僕しかいないはずだけど、確実に何かがいる。
この気配は間違いない、あいつだ。
あいつは毎日のようにこの部屋に侵入してくる。
今日はどこだ?
僕は必死にあいつの姿を探して、周囲を警戒した。
…!見つけた!
同時に僕は拳を振りぬいた。確かに手ごたえを感じる。
戻した手を見ると、僕の拳には真っ赤な血がついていた。
もう手遅れだったようだ。
【意味怖】侵入者 の解説
なんとか見つけて仕留めることには成功したけど、つぶした拳に赤い血がついていたということは、既に血を吸われてしまっていたということ。
だから手遅れだと言ったんだね。
ちっぽけな蚊との一進一退の攻防を繰り広げる、独身男性のお話だったよ。
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